【現役調査員が語る】環境調査の仕事がきつい・辞めたいと感じる瞬間10選!

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自然や生き物が好きだったり、ダムや道路などの安全を守りたかったりして、環境調査の仕事をするケースが多いですが「ぶっちゃけ…つらい」という人は少なくありません。

たしかに、やりがいは感じますが、体への負担が大きいうえに拘束時間が長く、ときに残業代の支払いルールが適当な会社さえあります。

ここでは、環境調査の仕事を生涯つづけるか判断する基準として、現役調査員の僕が環境調査の仕事がきつい・辞めたいと感じる理由を10個紹介します。

離れたほうがいい職場についても解説するので、仕事で悩んだり不安を抱えたりしている人は参考にしてください。

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目次

環境調査の仕事がきつい・辞めたいと感じる瞬間10選

実体験をもとに、環境調査の仕事がつらいと感じる瞬間を紹介します。

環境調査会社を8年経験して、現在はフリーランスです。外注として複数の会社に出入りしていますが、勤める人と話す機会も多いので、その意見も含めています。

体への負担が大きい

環境調査の仕事は肉体労働なので、体に大きな負担がかかります。

機材を背負って道路や山道を10~20㎞歩くことも珍しくありません。険しい崖のような道を手足を使って登ることもあります。

厳しい現場を1ヶ月経験すると、筋肉だけで体重が3~5kg増えることも。外仕事が好きならいいですが、中途半端な気持ちではつづかないのが環境調査です。

気温が5℃以下でも40℃近くても仕事する

外仕事で、もちろん空調はないため冬は極寒、夏は極暑です。

スポーツドリンクや塩飴を持参したり、防寒着で完全防備したりして対策しますが、体調をくずしてしまう人は珍しくありません。

それもそのはず、1~2日の現場ならまだしも、1週間つづけば疲労がたまり体も言うことを聞かなくなることがあります。

また、泥が多い場所だったり、草木がしげったヤブだったりすると倍は疲れます。

危険が多い

外仕事で自然豊かなだけに、危険は付きものです。

  • 山道で滑落する
  • 落石が当たる
  • トゲのあるイバラで体が傷つく
  • ハチやマムシ、クマなどの危険生物に遭遇する
  • 急流で流される

この他にもたくさんの危険が潜んでいます。ちなみにクマは車での移動中に見たことがあり、それ以外は実際に経験があります。

「自分の身は自分で守る」が前提なうえに、労災になれば痛い以上に会社から元請けまで多大な迷惑がかかるため、全集中で注意しながら作業することが多いです。

拘束時間が長い

会社によって異なりますが、拘束時間は長い業界です。

早い現場を除けば、8~9時に開始して17~18時に業務が終わることが多いです。ただし、ここから現場で撮った写真を整理したり、データ確認したり、明日の現場の予習をしたりすると、20~23時になることもあります。

さらに別現場の報告書を進めていると日をまたぐことも。

暇な時期は定時で帰れることもありますが、繁忙期は眠たい目をこすりながら現場をすることも多いです。

残業代の支払いルールが適当な会社がある

拘束時間が長くても残業代が正しく支払われれば、かろうじてモチベーションは維持できます。

しかし、この業界は残業代の支払いルールが適当な会社も実在します

正直、珍しくありません。残業代がでないのに仕事して日付が変わると、精神的なダメージは大きいです。

とはいえ、現場仕事では出張が多く、ホテルなどで仕事をすることが多いため、会社側も業務時間を把握しにくいのは事実です。

ダラダラ仕事しているだけで多大な残業代を支払うことになると、会社が潰れるので無理はありません。

ただ、明らかに残業代の金額や業務時間の計算がおかしい場合は、転職を意識する瞬間です。

繁忙期は家に帰れる日が少ない

出張が多い仕事だけに、繁忙期は家に帰れないことも多いです。

最多では「1ヶ月のうち25日間が出張」ということもありました。

さすがに毎月ではありませんが、家で過ごしたかったり、家族や友人との時間を作りたかったりする人には、つらいかもしれません。

天候の影響で日程がくずれやすい

環境調査の仕事は天候の影響を受けやすいため、日程通りにいかないことも多いです。

  • 大雨やゲリラ豪雨
  • 台風
  • 大雪

など、天候によって現場がなくなったり、日程調整が必要になったりすることが頻繁にあります。

現場を抱えていると、日程調整と人員の調達をしないといけないのでストレスは大きいです。

環境調査の仕事なので仕方ありませんが、頭を抱える瞬間です。

意外と人間関係が影響する場面が多い

道路や構造物、自然や生き物を相手にすると思いきや、人間関係で悩まされることは多いです。

現場では安全を考慮して2人以上で動くことが多いですが、相手が苦手な人だと非常に気を遣います。

1週間以上の長期の現場だと、仕事以上につらいことさえあります。現場まで車の移動時間が長かったり、宿が相部屋だったりすると気が重いです。

また社内だけでなく、外注の人に気を遣う場面も少なくありません。

「それが仕事でしょ」と言われればそれまでですが、耐えられずに去っていく場面も目にしています。

20代の若手と40~50代のベテランの関係に難あり?

業界的に高齢化が進んでいるので、20代の若手と40~50代のベテランとの間で「意識のズレ」があることも大きな要因でしょう。

環境調査のベテランは意外と体育会系なノリが多く「仕事は見て覚えるもの」という人もいます。

一方で若手は、「与えられた情報をもとに動く」傾向があるので、相性が悪いケースは少なくありません。

生物調査では外来種の駆除がつらい

土木・構造物調査の場合は関係ありませんが、生物調査の場合は外来種を駆除することをつらいと感じる人もいます。

生き物好きな人が多いので、仕事で仕方がないとはいえ駆除をつづけることに心を痛めてしまうことがあります。

僕もアライグマやオオクチバス、その他の外来生物の駆除を目にしたり、自分で行ったりすることはありますが、ポジティブな気持ちになることはありません。

それで在来種が守られるのは事実です。ただ「生き物好きの心が納得していない」のかもしれません。

もちろん人によりますが、つらいと感じてしまう気持ちも理解できます。

暗所での作業は精神が消耗する

環境調査でも土木・構造物調査の場合ですが、暗所での作業は大変と言わざるを得ません。

わかりやすい現場はトンネル点検で、ヘッドライトを照らしながら作業します。

ただ、人間は日の光を浴びて活動する昼行性の動物なので、暗所で長時間かつ長期間作業するとストレスがたまるようです。

1週間であれば問題ありませんが、2~3週間ともなれば精神的に沈みがちになったり、逆にハイテンションになったりすることも。健康に良くないことは間違いありません。

慣れや人によりますが、暗所(トンネル)の作業は嫌いという話をよく耳にします。

環境調査の仕事が本当にきつくて辞めたいなら転職か独立の2択

正直なところ、これまでに紹介してきた環境調査のきついことは、僕自身も経験しています。

そして行き着いた結論は「転職」か「独立」の2択でした。

もちろん、その職場を改善するために残業時間や残業代、労働環境の改善について、社長に言ったこともありますが結果は変わらず。

転職も独立も人生において大きな決断です。ただ決断しないことで、心身ともに疲弊して人生が悪い方向に傾けば意味がありません。

ここでは、環境調査の仕事がつらいと感じる人に向けて、

  • 転職したほうが良いか
  • 環境業界と異業界のどちらが良いか
  • 独立という選択肢について

この3点を紹介します。

転職を考える判断基準

転職の判断基準として、重要なのは次の3つです。

  • 環境調査の仕事が合わない
  • 人間関係が良くない
  • 残業代の支払いルールが納得できない

やりがいを感じられない仕事をつづけるのは困難です。とくに環境調査は労働環境が過酷なので「好きでないとつづかない」と言わざるを得ません。

また仕事のストレスの大半は人間関係が原因と言われています。

自分が変わる努力をしても関係が改善しない場合は、割り切ることも大切です。

残業代は今後の生活に大きく影響します。たとえば、残業代が1日2,000円支払われなかったり、基準より少なかったりすると、

  • 1ヶ月で4万円(2,000円×20日)
  • 1年で48万円
  • 10年で480万

これほど収入が減少します

もちろん、毎日残業するわけではありませんが、環境調査は繁忙期の拘束時間が長いため、残業代が正当に評価されないのは致命的です。

環境調査業界と異業界のどちらかを選ぶ

環境調査業界に残るか、異業界に転職するか悩む場合は、次のように判断することもできます。

環境調査業界で転職
  • 環境調査が好きでやりがいも感じる
  • 人間関係が良くない
  • 残業などの労働条件が納得できない
異業界に転職
  • 環境調査のやりがい以上に仕事がきつい
  • 自分の時間を確保したい
  • 挑戦してみたい仕事がある

僕も環境調査業界、異業界ともに転職を経験していますが、20代であればハードルはかなり低いです。

環境調査業界は高齢化が進んでいるうえに人手不足なので、30代でも転職できる可能性は高いです。

その他の業界でも、若い人材が重宝される「売り手市場」になっている業界は少なくありません。

会社にいたときの先輩は転職サイトに登録して、今より条件の良い案件が出てこないか目を光らせていました。

転職にはリスクもありますが、転職サイトに登録して情報収集するだけならリスクはありません

ただ最初の転職では要領がわからず、良くない案件に手を出しがちなので、転職サイトよりも「転職エージェントに相談する」のがおすすめです。

とくに「就職カレッジ(株式会社JAIC)」は、未経験の業界・業種や第二新卒の転職に特化しています。転職を検討する方はぜひ利用してみてください。

【就職カレッジ(株式会社JAIC)】
  • 未経験者や第二新卒の転職に特化
  • 81.1%の高い就職成功率
  • 91.5%の高い入社後定着率
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  • 18~35歳まで利用可能

※運営する株式会社JAICは、厚生労働省委託が決める職業紹介優良事業者です。10,000社以上ある職業紹介会社のなかで43社のみが認定されています。

転職したほうが良い環境調査会社の特徴と20・30代調査員の転職事情については、以下の記事で詳しく解説しています。

実力があって自由を選びたいなら独立も選択肢の1つ

環境調査の仕事がつらいなら、「独立」も1つの選択肢になります。

独立すると次の3つが自由に選べます。

  • 仕事内容
  • 一緒に仕事をする人
  • 仕事をする時間

たとえ同じ環境調査をするにしても、自分の手でデメリットを減らせます。

契約にもよりますが、日当や拘束時間に対して金銭が発生するため、サービス残業はありません。

もちろん、自分1人で仕事をするリスクもあるので上級者向きの選択といえます。

まとめ:環境調査の仕事がきつくて辞めたいなら方向性を再確認しよう

環境調査は過酷な仕事の1つです。

  • 体への負担が大きい
  • 気温が5℃以下でも40℃近くても仕事する
  • 危険が多い
  • 拘束時間が長い
  • 残業代の支払いルールが適当な会社がある
  • 繁忙期は家に帰れる日が少ない
  • 天候の影響で日程がくずれやすい
  • 意外と人間関係が影響する場面が多い
  • 生物調査では外来種の駆除がつらい
  • 暗所での作業は精神が消耗する

といったことがあるので、きつくて辞めたくなる気持ちもわかります。

とはいえ、自然や生き物、土木・構造物の調査が好きであれば、業界ではなく職場を変えることを検討してみてください。

やりがいを感じられない場合は、異業界に挑戦するほうが人生は好転しやすいですよ。

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この記事を書いた人

椿ほだかのアバター 椿ほだか フィールドワーカー

会社員5年、独立3年、計8年の現場仕事を経験。仕事終わりのビールを我慢して、きつい現場仕事中心の生活を改善するノウハウを実践&発信しています。現場作業と土木・構造物調査、環境・生物調査が仕事。関東在住で趣味は登山・キャンプ・スノーボード。「体を壊したら終わり」&「時間の切り売り」がつづく仕事に不安を感じて行動中です。

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